歯も定期健診を!
Praimary Dental Care
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- 労働安全衛生法では、労働者の健康確保のために定期健康診断を行うことが義務づけられています。ただし、歯科健診が義務づけられているのは、一部の方のみです。一般の労働者には歯科健診が義務づけられていません。
- 口腔ケアにおいて最も重要かつ効果的なものの一つは、歯科健診を定期的(3~6か月に1回)に受けることです。
- 近年では、口の健康とからだの健康の関係性が高いことがわかっており、からだの健康を保つためにも口腔ケアが重要であるとの報告が多くあります。最近は企業でも独自に歯科検診を実施するところが増えてきました。
- (あなたが一番最近歯医者さんへ行ったのはいつでしょうか?)
- 1年以上前という方は要注意です。歯も定期健診を実施しましょう。
歯の定期健診
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歯科衛生士は
- 歯科衛生士は、歯科疾患の予防及び口腔衛生の向上を図る(歯科衛生士法第1条)ことを目的として、人々の歯・口腔の健康づくりをサポートする国家資格の専門職です。
- (歯科予防処置)虫歯や歯周病を予防します。フッ素などの薬を塗ったり、歯石や歯垢を専門的に取り除くなど、患者さんの口腔ケアを行います。
- (歯科診療補助)歯科医師の診療が円滑に進むようサポートします。歯科医師の指示のもと治療の一部を担当します。
- (歯科保健指導)患者さんに歯の磨き方や、食生活、生活習慣などの指導を行います。
- 「むし歯」と「歯周病」は口腔ケアで予防する
- むし歯や歯周病は お口の中の細菌によって起こる「感染症」です。しかし、歯みがきなどの手入れによって かなり防ぐことができます。つまり毎日のブラッシングが効果的であれば予防できますし、また ブラッシングができていなければ重症化します。
- 歯科医院で治療して治ったとしても、以前と同じようなブラッシングであれば、また むし歯や歯周病になってしまうでしょう。
- そのためには「毎日のブラッシング」と「歯科医院での定期的な検診」が重要です。
- 歯・口腔の健康は、「自分の歯でおいしく食べる」、「楽しく会話する」など、健康で生き生きとした生活を送るための基本となります。
- ブラッシングの方法については、患者様それぞれの お口に合った方法や、クセを直すことも必要ですので、お気軽にご相談ください。
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予防方法のあれこれ
- やはりむし歯予防の基本は歯みがきです。
- 歯みがきの主な目的は、歯肉に近い部分の歯の表面に付着したプラークの除去です。したがって歯ブラシは、歯の表面の根元に直角にあてて、歯肉にもブラシが当たるようにします。そして毛先が5ミリ程度歯の表面で動くように、横に小刻みに動かします。
- 歯ブラシの大きさを考えると一度に2本か3本の歯をみがくことになります。このようなみがき方で奥歯から前歯、そして歯の裏まで、全ての歯の根元を丁寧にみがきます。
- 歯と歯の間の掃除には、デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシが必要です。
- お口の中の状態によってどちらが適切か異なってきますから、歯科医院で一度自分に適した歯のみがき方、歯間部の掃除の仕方を教わることをお勧めします。
- ご自宅で行える、フッ素を使ったむし歯予防
- (フッ化物スプレー)
- フッ化物水溶液のスプレーを 歯に直接吹きかける方法で家庭で行います。大体1日2回(朝・晩)スプレーするとよいでしょう。
- (フッ化物入歯磨剤)
- 現在市販されている歯磨剤の90%には、フッ化物が入っています。
- 知らず知らずの内に使われていることでしょう。
- 歯磨き後のすすぎは、ブクブクを2回までにして下さい。すすぎの回数が多いと 効果が下がってしまいます。
- フッ化物歯面塗布法
- フッ化物を直接歯面に塗布する方法です。
- 但し1度塗布すればよいというのではなく、定期的に(年に2~3回)塗布する必要があります。歯科医院で行います。
- 治療費は1回3,000円程度です。
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歯を失う原因の3位が「破折」 予防方法は
- 「破折」とは割れたり、折れたりすることです。日常生活で 偶然起こるお口のけがは 防ぎようがありません。
- しかし、スポーツで起こるけがは ある程度防げます。
- それは「マウスガード」です。
- 歯の破折、あごの骨折、口の中のけが、脳しんとう等を 予防することができます。
- 厚生労働省より下記文章が出ています。
- マウスピース等の形態が不適切なものであった場合、歯列や咬合等に影響を及ぼすことが想定されることから、マウスピース等を作成し患者に装着する行為は、歯科医師の歯科医学的判断及び技術をもって
- するのでなければ人体に危害を及ぼすおそれのある歯科医行為に該当し、マウスピース等は歯科技工により作成されるべきであると考えられます。
- マウスガードにはスポーツ店等で購入可能なそのままつかう調整の不能なもの(ストックタイプ)と選手自身による調整が可能なもの(マウスフォームドタイプ)があります。
- 市販のマウスガードは手軽に入手できますが、口にぴったり合わせるのは難しく 口を開けるとすぐ落ちてしまったり 会話しにくかったり
- また、咬み合わせには 配慮されていないため顎関節を痛めることもありますので、使用はできるだけ控えたほうが良いでしょう。
- (カスタムメイド タイプ)とは
- 歯科医院で歯型をとって製作するオーダーメイドのものです。個人の歯とかみ合わせにあったものを作ることができ
- 簡単に脱落したりせず、また咬み合わせにも合っているため予防効果が高く 筋力や集中力もアップします。費用は5,000円程度です。
- マウスガードは、プロスポーツや特殊なスポーツの選手だけのものでなく、お子様のスポーツ時ケガを防ぐ道具でもあります。
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歯ぎしりの予防
- 現代はストレス社会とも言われ 知らず知らずのうちに歯ぎしりや かみしめ(食いしばり)をしていることもあります。
- これを放置しておくと、歯がすり減ったり(咬耗症)するだけでなく顎関節症や、朝起きた時に何となく歯が痛い、頭が重い、肩こりが激しい等の 不定愁訴が出たりします。
- 歯の破折、あごの骨折、口の中のけが、脳しんとう等を 予防することができます。
- これを防止するためには、歯型をとって「ナイトガード」という装置を作り、
- 夜間寝る時に口の中へ装着します。一度、お試しになってみては いかがですか?
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禁煙
- 喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかりやすく、悪化しやすいことがわかっています。
- 1.タールによって着色が起こります。
- 歯の表面がザラついてプラークや歯石の沈着が起こりやすくなり、歯周病の原因となります。また口臭を起こしたりもします。
- 2.ニコチンには、末梢血管の収縮作用があり
- 歯肉の毛細血管が収縮して血液の流れが悪くなります。そして、歯周組織の免疫抵抗力が低下しますので、歯肉が退縮し歯槽骨の吸収も進みます。
- 喫煙者への歯周病の治療効果は低く、治療後の治りが悪いです。
- 禁煙をすると歯を支える組織の状態が良くなるため、歯周病のリスクが下がり、治療効果が上がります。
- さあ思いきって「禁煙」しましょう。
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まとめ
- 「健康寿命の延伸」には口腔の健康が重要 虫歯になったら医者に行くのではなく、
- 健康な歯を維持するため、毎日の歯みがきと定期的な健康診断が大切です。

